【速報】令和8年度 【介護】処遇改善加算の概要~ポイント解説~
(1)概要(ポイント)

(2)ポイントの解説
介護現場における人材確保と待遇改善を目的とした「介護職員等処遇改善加算」。次回改定は令和9年度でしたが、それを待たず令和8年度に臨時改定が行われることとなりました。
今回は、「令和8年度改正のポイント」と令和7年度からの「変更点」について詳しく解説します。
1.令和8年度改正のポイント
令和8年度の改正では、大きく3つのポイントがあります。
まず1つ目は、「対象者の拡大」です。
令和8年度の改正では、賃上げの対象が「介護職員」を中心としたものから、「介護従事者」へと拡大されます。
この介護従事者には、事業所で働く事務職などを含めた幅広いスタッフが含まれており、より多くの人が賃上げの恩恵を受けられるようになります。
2つ目は、「生産性向上や協働化」に取り組む事業所への上乗せ評価です。このような取組を行う事業所には、上乗せ措置が実施されます。(Ⅰの「ロ」・Ⅱの「ロ」)
この上乗せを受けるためには新しく設けられた「令和8年度特例要件」を満たす必要があり、具体的には「ケアプランデータ連携システム」の利用や、「生産性向上推進体制加算」という別の加算の算定、社会福祉連携推進法人への所属などが求められます。
この中でも取り組みやすいものは「ケアプランデータ連携システム」の利用です。
現在「フリーパスキャンペーン」が行われており、ライセンス料が「1年間無料」となっていますのでぜひご検討ください。
3つ目は、算定対象サービスの拡大です。これまで、処遇改善加算の対象外であった「訪問看護」、「訪問リハビリテーション」、「居宅介護支援(ケアマネジャーの事業所)」などの
サービスについて、令和8年6月以降から新たに加算が創設され、対象となります。
これにより、ケアマネジャーや訪問看護師などの待遇改善も大きく進むことになります。
2.令和7年度との違い
令和7年度の制度と比べると、制度の仕組みがより細かく、柔軟になっています。
まず、新たな加算区分が創設された点が異なります。令和7年度の処遇改善加算は、事業所が満たしている職場環境などの要件に応じて設定されるランクである「加算区分」が、ⅠからⅣまでで構成されていました。
しかし、令和8年度の6月以降からは、先ほど説明した生産性向上や協働化に取り組む事業所をより高く評価するため、この加算区分がさらに細分化されます
例えば、「加算Ⅰイ」に加えて、上乗せ要件を満たした事業所向けの「加算Ⅰロ」といった新しい区分が設けられ、より多くの賃金改善の原資を受け取ることができるようになります。(加算Ⅱも同様)
また、配分ルールの柔軟化が明記された点も大きな違いです。令和7年度は、加算による賃金改善は介護職員への配分を基本としつつ、柔軟な配分を認めるという方針でした。
これに対し令和8年度の改正では、制度の目的に介護従事者への拡大と明記されました。
介護福祉士などの資格を持つ経験豊富な職員の処遇改善を重視しつつも、各事業所の裁量で、現場を支える他の職種にも加算の恩恵を行き渡らせる柔軟な賃金配分がより明確に推奨される形となりました。
(3)まとめ
令和8年度の介護職員等処遇改善加算の改正は、介護分野の人材不足を解消するための極めて重要なステップと言えます。
単なるお給料の引き上げにとどまらず、ICT活用などによる働きやすい環境づくりと、これまで対象外だったサービスへの幅広い拡大が強く打ち出されている点が最大の特徴です。
事業所としては、より上位の新しい加算区分を取得するために、ケアプランデータ連携システムの導入や、キャリアパスと呼ばれる就業規則の整備など、
計画的な対応が求められます。
一方で、この改正で制度が複雑化するのも事実です。
正しく運用するためにも、ご不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。

